切らないまぶたのたるみ治療
まぶたのたるみに3つの切らない治療
切らない治療はダウンタイムほとんど出ないかわりに効果もマイルドなので少しづつ変わりたい方に向いています。いくつかの治療を組み合わせることで自然にたるみを改善させていくのもよい選択です。
1. まぶたの《ボトックスリフト》
2. まぶたの《ヒアルロン酸リフト》
3.まぶたの《ウルセラハイフリフト》
1. まぶたのたるみに《ボトックスリフト》
写真左はボトックスを使った治療前、右は治療後の写真です。
どちらも笑ったときの目もとです。目尻のしわやたるみがとれて、わずかに眉じりが上がっているのがわかるでしょうか。
まぶたのたるみをとるボトックス治療では、目尻から眉尻にかけてボツリヌストキシンの豆注射を左右それぞれ3か所程度行います。
ボトックスリフトによる3つの効果
①目尻のしわがとれる
②眉じりのリフトアップ効果
③目尻のたるみが減る
目尻のしわは「眼輪筋」という目の周りにある薄い円盤状の筋肉が動くことでできるのですが、笑ったときなどにはこの筋肉の力で眉じりや上まぶたの目尻あたりが下にひっぱられてたるみのように見えることがあります。すこしだけ筋肉の動きをゆるめてあげることで眉尻がリフトアップして、目尻のたるみもすっきりします。目尻だけの治療であれば表情が硬くなって不自然に見えることもありません。
「目尻のしわは笑いじわだから気にしてないの」といわれる方も多いのですが、治療を受けられるとしわだけでなくたるみの改善を実感され、とても喜ばれます。効果は4カ月から半年程度続きます。
※治療にかかる費用(税込)
初診料 ¥3,240
ボトックス(目尻) ¥43,200
再診料 ¥1,080(治療後1週間頃、治療効果の判定、タッチアップ)
※治療等の主なリスク、副作用
注射部位の皮下出血斑(あざ)
2. まぶたの《ヒアルロン酸リフト》
硬めで広がりにくいヒアルロン酸を《リフトアップポイント》といわれる骨の出ている部分に少量注入することでリフトアップ効果を期待する方法です。まぶたの場合には眉尻の位置に少量注入します。まぶたのリフトアップ必要な量は少量のため、他にも気になるところがあれば残りを頬骨のリフトアップポイントやあご先のリフトアップポイント、目の下のくま治療などに使うこともできますので担当医にご相談ください。
※治療にかかる費用(税込)
初診料 ¥3,240
ヒアルロン酸(ジュビダームビスタボリューマ) 1本(1ml) ¥105,600
再診料 ¥1,080(治療後1週間頃、治療効果の判定、タッチアップ)
※治療等の主なリスク、副作用
注射部位の皮下出血斑(あざ)、塞栓
3.まぶたの《ウルセラハイフリフト》
下がってきた眉毛をリフトアップしてまぶたのたるみを改善させるのが《ウルセラハイフリフト》です。
額に超音波をあてることでリフトアップ効果が生まれます。ウルセラハイフは米国FDAがまぶたのたるみ治療医療機器として承認している唯一のハイフ治療器です。
※治療にかかる費用(税込)
初診料 ¥3,240
ウルセラハイフ(まぶた) ¥77,000
※治療等の主なリスク、副作用
紅斑・むくみ・異常感覚
執筆
山下 明子 医師
YAMASHITA, Akiko
顔のクリニック金沢 院長
経歴:
岐阜県出身
平成15年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業
同年 金沢医科大学形成外科入局
平成18年 産業医科大学形成外科留学
平成26年 金沢大学皮膚科形成外科診療班
平成29年 顔のクリニック金沢専任医師
形成外科 専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 専門医
金沢医科大学形成外科学 非常勤講師
内眼角形成術(目頭切開)
目がしらのひだ、内眼角贅皮
「内眼角贅皮、ないがんかくぜいひ」という目がしらの「ひだ」があります。この「ひだ」は人によって形がちがいます。ほとんど目立たない人もいれば、大きく張り出して目が離れているようにみえる人も。内眼角贅皮のつっぱりが強いと目がしら側の二重の幅が狭い「末広型」の二重やひとえまぶたになりやすい傾向があります。
目頭のつっぱり感をゆるめて目を大きく魅力的にみせる治療《内眼角形成術(目頭切開)》について説明します。
内眼角形成術(目頭切開)とは?
①目がしらのつっぱりをゆるめて目の横幅を広げる
②「末広型」から「平行型」の二重に
もともとの目の形や顔のバランスに合わせて最大限に魅力を引き出せる術式やデザインを選ぶ必要があります。ふたえまぶたの手術と同時に行えば目元を華やかに変化させることもできますし、あまり大きく印象を変えたくない場合は控えめなデザインにすることも。
内眼角形成術の術式について
内眼角形成術にはたくさんの方法がありますが、術式を選ぶときには①傷跡が目立ちにくい、②手術の結果が安定しているという2点についても考える必要があります。
代表的な2つの術式を紹介します。
Park法 (Park JI, Plast Reconstr Surg. 1996)
つっぱりをゆるめたりひだを平らにすることのできる「Z形成」の原理を応用した方法です。
①手術のデザイン
目がしらのひだに沿ってオレンジ色点線を切開します。
オレンジ色で塗りつぶした部分の皮膚は切除します。
②手術中の様子
目がしらのひだの皮膚を上に移動させてつっぱりをゆるめます。
③手術後の状態
シンプルなデザインで皮膚の入れ替えをするため後戻りが少ない方法です。Z型の一辺の長さを大きくすれば目頭を大きく広げることができます。二重のラインに自然につながるデザインなので、「平行型」二重になりやすい方法です。一辺の長さを小さくすると変化はひかえめになります。通常は2〜4㎜程度の大きさにおさめることでナチュラルな変化で、さらに傷跡は小さく目立ちにくくすることができます。このように小さなZ形成は切開や筋肉の処理、縫合をそれぞれ精密に行う必要があるため、手術用顕微鏡やマイクロサージャリー用の手術器具、特殊な小型メスなどをつかって精密な手術をおこなっています。
Redraping法
(Oh Y W, Plast. Reconstr. Surg. 2007.)
①手術のデザイン
目がしらの下から「ひだ」までオレンジ色の線に沿って切開します。
(右のイラストはひだの部分を指で内側に広げたときのデザインです。)
②手術中の様子
筋肉(眼輪筋)の処理をしてつっぱりをゆるめます。
③手術後の状態
傷あとが目がしらに沿った1本の線になります。内側のふたえ幅がせまい「末広型」を希望される方にはこちらの方法が向いています。皮膚と眼輪筋を剝離するのでしばらく「あざ」や「傷跡」が目立つことがあります。あざは2週間程度、傷跡は3〜6か月で目立たなくなります。
治療にかかる費用:
・局所麻酔術前検査(採血) 11,000円
・まぶたの幅形成(目頭切開) 264,000円
※費用はすべて税込価格です。
※二重全切開法と同時に行う場合は目頭切開の費用に割引価格が適用されます(50%割引)。
リスク・副作用・合併症:
・内出血
内出血によるあざで、かならず出るものではありません。あざが出た場合は2週間ほどで吸収されて消えます。術後5〜7日目に抜糸をした後であればメイクやコンシーラーなどでかくすことができます。
・わずかな形の左右差
まぶたや目がしらの形はほとんどの人で微妙な左右差があることが多いため、できる限り左右差が目立たなくなるようなデザインで行いますが、完全な左右対称にすることを保証するものではありません。
お問い合わせ・ご予約
TEL 076-239-0039
10:00 a.m. ~ 18:00 p.m.
執筆
山下 明子 医師
YAMASHITA, Akiko
顔のクリニック金沢 院長
経歴:
岐阜県出身
平成15年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業
同年 金沢医科大学形成外科入局
平成18年 産業医科大学形成外科留学
平成26年 金沢大学皮膚科形成外科診療班
平成29年 顔のクリニック金沢専任医師
形成外科 専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 専門医
金沢医科大学形成外科学 非常勤講師
上まぶたのたるみ治療
「前より奥二重になった」
「もともと二重だったのが三重になった」
「まぶたがはれぼったく見えるようになった」
「目尻の皮膚がかぶさって垂れ目のようになってきた」
「目が三角になった」
「目の上のくぼみが気になる」
このような症状は上まぶたのたるみが原因となっている可能性があります。
たるんだまぶたを持ち上げるためにおでこに力が入って「横しわ」ができることもあります。おでこの横しわは、まぶたのたるみがある方やまぶたが開けにくくなる病気「眼瞼下垂症」でもみられる症状です。眉が上に持ち上がって目と眉の間が広く見えることもあります。切る治療、切らない治療のなかから自分に合った治療をお選びください。
まぶたのたるみに3つの切らない治療
切らない治療はダウンタイムほとんど出ないかわりに効果もマイルドなので少しづつ変わりたい方に向いています。いくつかの治療を組み合わせることで自然にたるみを改善させていくのもよい選択です。
1. まぶたの《ボトックスリフト》
2. まぶたの《ヒアルロン酸リフト》
3.まぶたの《ウルセラハイフリフト》
まぶたのたるみに3つの切る治療
1. 二重もととのえる《上眼瞼徐皺術》
2. ダウンタイムの短い《眉毛下皮膚切除術》
3.目の開きまで改善する《上眼瞼形成術》
1.皮膚のたるみをとって二重のラインを整える《上眼瞼徐皺術》
ブレファロプラスティと呼ばれる、まぶたのたるみの基本的な治療です。
たるみのタイプ:たるみによって乱れた二重のラインを整えたい、二重のラインが増えて三重になったのが気になるという方に特におすすめします。皮膚をたくさん取ると眉の下の厚い皮膚がまぶたのきわにきて逆にはれぼったさが目立つため、おおむね幅1㎝以内のたるみが対象です。
方法:たるみの程度やなりたい二重の形にあわせて、二重のラインのところに皮膚をとる範囲をデザインします。局所麻酔のあとデザインに沿って皮膚や眼輪筋を切除します。まぶたを閉じたときは平らで、開いたときには引き込まれてラインができる、動きのある二重の形を再現するように固定すると自然な二重ができます。傷あとは二重のラインにかくれるためほとんど目立ちません。
2.短いダウンタイムで皮膚のたるみをとる「眉毛下皮膚切除術」
皮膚に厚みがあるアジア人に向いているまぶたのたるみ取り治療です。もともとの目の形や二重の形があまり変わらないため、どちらかというと以前の自分の目元に戻るような治療です。
方法:眉下のラインに沿って少しだけ眉毛が生えている範囲にかかるよう切除範囲をデザインします。局所麻酔のあと、毛根を傷つけないよう斜めに皮膚を切開してたるみを取り除きます。細い糸を使って丁寧に縫合します。二重のラインを切開する場合より術後のまぶたの腫れが少なく回復が早いことが大きな利点です。
たるみのタイプ:たるみによって奥二重になった、目尻側の皮膚のかぶさりが気になる、もともとひとえまぶたで二重にはしたくない、という方に向いています。この方法では幅2cm以上の皮膚を切除することができるため、特に皮膚のたるみが多い方やできるだけまぶたをすっきりさせたい方やにも向いています。
3.皮膚と筋肉のたるみをとる《上眼瞼形成術》
皮膚のたるみをとりつつまぶたの開き具合を調整します。まぶたの開き具合や、二重の幅や形、はれぼったさなど、まぶたの形をトータルに改善させることができるオーダーメイドのまぶた治療です。
方法:皮膚のたるみがあれば①「上眼瞼徐皺術」と同じように二重のラインのところで皮膚を切除する範囲をデザインします。局所麻酔のあと、皮膚を切開してゆるんだ眼瞼挙筋腱膜を引き出します。眼瞼挙筋腱膜を瞼板に固定したあと、体を起こして座った状態でまぶたの開き具合を確認して調整します。はれぼったさが気になる場合には脂肪(眼窩脂肪、皮下脂肪)の切除も同時に行うことができます。二重のラインの固定は①「上眼瞼徐皺術」と同じように行います。
たるみのタイプ:年齢に関係なく、たるみと下がったまぶたを同時に治療したい方が対象です。疲れて見える上まぶたのくぼみも改善できることがあります。
治療にかかる費用についてはこちらをご参照ください。
執筆
山下 明子 医師
YAMASHITA, Akiko
顔のクリニック金沢 院長
経歴:
岐阜県出身
平成15年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業
同年 金沢医科大学形成外科入局
平成18年 産業医科大学形成外科留学
平成26年 金沢大学皮膚科形成外科診療班
平成29年 顔のクリニック金沢専任医師
形成外科 専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 専門医
金沢医科大学形成外科学 非常勤講師