顔のクリニック金沢

COLUMN

コラム

《挙筋前転法》でみられる3つの変化

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まぶたをかるく開けやすく

 

《挙筋前転法(きょきんぜんてんほう)》はまぶたの「たて」方向の開きを調整する手術です。まぶたが下がってものが見えにくくなる「眼瞼下垂症」の治療としても広く行われています。まぶたが軽く開けやすくなり、黒目を大きく魅力的に見せる効果があります。

 

 

 

 

汎用性の高い技術

 

目を開ける筋肉とまぶたをつないでいる眼瞼挙筋腱膜を引き出してゆるみをとることでまぶたが大きく開くようになります。このテクニックは、たるみとり、ふたえまぶたなどさまざまなまぶたの治療に応用することができ、目力のある印象的な目元へと変化させます。また、まぶたが大きく開くようになるだけでなく、目元にいくつかの良い変化がみられます。

 

 

 

 

挙筋前転法でみられる3つの変化

 

1. ふたえのかたち

2. 目の上のくぼみ

3. 眉の位置と額のしわ

 

 

 

 

 

1. ふたえのかたち

まぶたを切開するため、手術後は「ふたえまぶた」になります。もともと一重の方では、希望される二重の形にあわせて二重のラインの位置を決めます。もともと二重の方でも、二重のみだれ、幅や形の左右差、皮膚のたるみなどを整えることができます。「奥二重に近い自然なふたえ」、「はっきりした目元」などご希望にあわせて二重の幅、皮膚をとりのぞく量などを調整します。

 

 

2. 目の上のくぼみ

ハリのあるふっくらしたまぶたは若々しく見えるポイントの一つと言われています。30代以上でまぶたのくぼみが年とともに目立ってきた方では、この手術でくぼみが目立たなくなります。まぶたを開ける筋肉を引き出すときに、近くにある眼窩脂肪がいっしょに引き出されてくるためです。

 

 

 

 

3. 眉の位置と額のしわ

まぶたのたるみや下垂があると、まぶたを開けようとして眉が上に上がります。《挙筋前転法》によってまぶたが軽く開くようになると、自然に眉の位置が下がり、額の横しわも目立たなくなります。眉をあげるくせ、皮膚の折れぐせがなかなかとれない場合にはくせを和らげる治療についてもご提案しています。術後1か月以降を目安に担当医にご相談ください。

 

 

 

 

治療にかかる費用(自由診療、税別)

局所麻酔術前検査(採血) 6,000円

上眼瞼形成術      500,000円

(挙筋前転術を応用したまぶたのたるみとり、二重まぶた形成術。手術で使用する麻酔などの薬剤、術後の内服薬、術後ケア用のガーゼ等、術後1週間・1か月・3ヵ月・半年の再診料・処置料が含まれます。)

 

合併症やリスク

薬剤のアレルギー:術中術後使用薬などによる各種アレルギー反応(稀にアナフィラキシー反応などの重篤なアレルギー反応)。

出血:通常手術当日から翌日にかけてにじむ程度の出血がみられます。皮下出血(あざ)が出る場合があります。

感染・異物反応:使う糸はナイロンやポリプロピレンの医療用縫合糸で、体の中に残しても通常害のないものですが、ごくまれに異物反応(赤くなる、 しこりになる、等)を起こすことがあります。

 

※費用はすべて税抜き価格です。

※「眼瞼下垂症」と診断され、ふたえの形や幅など見た目についてのご希望がない場合には保険適応となります。診察の際にご相談ください。

※厚生労働省のガイドラインに準拠して手術前後の写真、費用、合併症等を記載したうえで、術前・術後の写真を掲載しています。

 

まぶたの手術、ダウンタイムと過ごし方

 

お問い合わせ・ご予約

TEL 076-239-0039 (クリニック予約)
10:00 a.m. ~ 18:00 p.m.

 

 

執筆

山下 明子 医師
YAMASHITA, Akiko

顔のクリニック金沢 院長

経歴:

岐阜県出身
平成15年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業
同年 金沢医科大学形成外科入局
平成18年 産業医科大学形成外科留学
平成26年 金沢大学皮膚科形成外科診療班
平成29年 顔のクリニック金沢専任医師

形成外科 専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 専門医
金沢医科大学形成外科学 非常勤講師

まぶたの左右差ー顔面神経麻痺の後遺症について

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顔面神経麻痺の後遺症でおこるまぶたの左右差の原因と治療について説明します。

 

まぶたが閉じにくい

《原因》

麻痺のある側の眼輪筋麻痺

目を閉じるときに働く筋肉、「眼輪筋」がうごかないため、目を閉じようとしてもすき間ができてしまいます。目の乾燥などでつらい思いをされる方が多い症状の一つです。まぶたを完全に閉じることができずすき間ができる方、下まぶたの赤い結膜が見える「下眼瞼外反」がある方は治療が必要です。

 

《治療》

「lateral tarsal strip法」、「筋膜移植術」、「側頭筋移行術」など

筋力が回復している場合には「lateral tarsal strip法」のような、下まぶたのゆるみを改善させます。完全な麻痺の場合には、ゆるみを改善させるだけでは不十分なため、下まぶたのサポート力を補う治療が必要です。太ももなどから薄い筋膜を移植して下まぶたを支える「筋膜移植術」、近くの筋肉の力を使って下まぶたを動かせるようにする「側頭筋移行術」などです。上まぶたに純金製の「おもり」を入れてその重みでまぶたを閉じさせる「ゴールドプレート法」が有効な場合もあります。

 

まぶたが重い、まぶたの形に左右差がある

《原因》

麻痺のある側の前頭筋(眉を持ち上げる筋肉)麻痺、病的共同運動、眼瞼下垂症、まぶたのたるみなど

もともと眉を上げる癖があった場合や、まぶたが重く下がってくる「眼瞼下垂症」、まぶたの皮膚のたるみがある場合、まぶたの重さや上の方の見えづらさを感じます。また、口を動かした時などに眼輪筋が動いて目がピクピクする「病的共同運動」のある方では、まぶたを開ける組織が引き延ばされて麻痺のある側で眼瞼下垂が進行することがあります。

 

《治療法》

「眼瞼下垂症手術」、「上眼瞼形成術」、「眉毛下切開法」、「眉毛挙上術」、「前額リフト」、「ボトックス治療」など

まぶたが下がって瞳孔が隠れている場合は目を開けやすくするため「眼瞼下垂症手術」の適応となります。瞳孔がかくれるほど下がってはいないけれども重い感じが気になる方には「上眼瞼形成術」や「眉下切開法」も有効です。麻痺側の眉毛が極端に下がっている場合には、眉の上の皮膚を切除して骨膜に固定する「眉毛挙上術」や、生え際の切開からおでこ全体をリフトアップして固定する「前額リフト」を行います。「ボトックス治療」は異常協調運動のある眼輪筋や、麻痺のない側の前頭筋などの動きをおさえて表情筋のバランスを整えます。

 

 

・完全な麻痺だけでなく、動きが回復したあとでも受けられる治療があります。

・気になる症状にあわせて治療方法を選ぶことができます。

・見た目がそれほど目立たない症状でも改善できる場合があります。

 

顔面神経麻痺では症状が回復して見た目がある程度良くなっても、自分では「まだまだ良くなっていない」と感じられる方が少なくありません。顔面神経麻痺による後遺症で治療を受ける場合は、形成外科専門医にご相談ください。

 

 

執筆

山下 明子 医師
YAMASHITA, Akiko

顔のクリニック金沢 院長

経歴:

岐阜県出身
平成15年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業
同年 金沢医科大学形成外科入局
平成18年 産業医科大学形成外科留学
平成26年 金沢大学皮膚科形成外科診療班
平成29年 顔のクリニック金沢専任医師

形成外科 専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 専門医
金沢医科大学形成外科学 非常勤講師

切らないまぶたのたるみ治療

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まぶたのたるみに3つの切らない治療

切らない治療はダウンタイムほとんど出ないかわりに効果もマイルドなので少しづつ変わりたい方に向いています。いくつかの治療を組み合わせることで自然にたるみを改善させていくのもよい選択です。

 

1. まぶたの《ボトックスリフト》

2. まぶたの《ヒアルロン酸リフト》

3.まぶたの《ウルセラハイフリフト》

 

 

1. まぶたのたるみに《ボトックスリフト》

写真左はボトックスを使った治療前、右は治療後の写真です。

どちらも笑ったときの目もとです。目尻のしわやたるみがとれて、わずかに眉じりが上がっているのがわかるでしょうか。

まぶたのたるみをとるボトックス治療では、目尻から眉尻にかけてボツリヌストキシンの豆注射を左右それぞれ3か所程度行います。

 

ボトックスリフトによる3つの効果

①目尻のしわがとれる

②眉じりのリフトアップ効果

③目尻のたるみが減る

目尻のしわは「眼輪筋」という目の周りにある薄い円盤状の筋肉が動くことでできるのですが、笑ったときなどにはこの筋肉の力で眉じりや上まぶたの目尻あたりが下にひっぱられてたるみのように見えることがあります。すこしだけ筋肉の動きをゆるめてあげることで眉尻がリフトアップして、目尻のたるみもすっきりします。目尻だけの治療であれば表情が硬くなって不自然に見えることもありません。

「目尻のしわは笑いじわだから気にしてないの」といわれる方も多いのですが、治療を受けられるとしわだけでなくたるみの改善を実感され、とても喜ばれます。効果は4カ月から半年程度続きます。

※治療にかかる費用(税込)

初診料         ¥3,240

ボトックス(目尻) ¥43,200

再診料         ¥1,080(治療後1週間頃、治療効果の判定、タッチアップ)

※治療等の主なリスク、副作用

注射部位の皮下出血斑(あざ)

 

 

2. まぶたの《ヒアルロン酸リフト》

硬めで広がりにくいヒアルロン酸を《リフトアップポイント》といわれる骨の出ている部分に少量注入することでリフトアップ効果を期待する方法です。まぶたの場合には眉尻の位置に少量注入します。まぶたのリフトアップ必要な量は少量のため、他にも気になるところがあれば残りを頬骨のリフトアップポイントやあご先のリフトアップポイント、目の下のくま治療などに使うこともできますので担当医にご相談ください。

※治療にかかる費用(税込)

初診料         ¥3,240

ヒアルロン酸(ジュビダームビスタボリューマ) 1本(1ml)  ¥105,600

再診料         ¥1,080(治療後1週間頃、治療効果の判定、タッチアップ)

※治療等の主なリスク、副作用

注射部位の皮下出血斑(あざ)、塞栓

 

 

3.まぶたの《ウルセラハイフリフト》

下がってきた眉毛をリフトアップしてまぶたのたるみを改善させるのが《ウルセラハイフリフト》です。

額に超音波をあてることでリフトアップ効果が生まれます。ウルセラハイフは米国FDAがまぶたのたるみ治療医療機器として承認している唯一のハイフ治療器です。

※治療にかかる費用(税込)

初診料         ¥3,240

ウルセラハイフ(まぶた)  ¥77,000

※治療等の主なリスク、副作用

紅斑・むくみ・異常感覚

 

まぶたのたるみの切る治療

 

 

執筆

山下 明子 医師
YAMASHITA, Akiko

顔のクリニック金沢 院長

経歴:

岐阜県出身
平成15年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業
同年 金沢医科大学形成外科入局
平成18年 産業医科大学形成外科留学
平成26年 金沢大学皮膚科形成外科診療班
平成29年 顔のクリニック金沢専任医師

形成外科 専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 専門医
金沢医科大学形成外科学 非常勤講師