まぶた術後のダウンタイムと見た目
二重まぶた、上眼瞼形成術(ブレファロプラスティ、挙筋前転術など)のあとの経過についてご説明します。
手術当日(1日目)
〈腫れ〉
麻酔と手術の影響でまぶたが腫れています。
〈出血〉
傷からにじむような出血があります。当日はできる限り目をとじて冷却剤などで冷やし、上向きで休むことをおすすめしています。ぬれたガーゼをあてておくと血液が糸について固まるのを防ぐことができます。
〈その他〉
手術のあとに使うガーゼや冷却剤などは院内にご用意しています。コンタクトレンズは術後1カ月目まで使用できませんので、必要な方はめがねを用意しておいてください。めがねは術後のカモフラージュにも効果的です。
手術後2,3日
〈腫れ〉
腫れがいちばん目立つときです。スマートフォンを見たり本を読むなど下を向いていると腫れやすくなるため注意してください。
〈あざ〉
ぶつけたときのようなあざが出ることがあります。予防のため止血剤を処方します。
〈生活〉
早く腫れやあざを落ち着かせるために、激しい運動や入浴、飲酒は控えましょう(短時間のシャワーは可)。無理のない範囲で日常の生活はできますが、接客や体を動かすお仕事はお休みを取ることをおすすめしています。
〈メイクアップ〉
ファンデーションやリップ・眉など、目元以外のメイクアップはしていただけます。洗顔もできますが、目元をこすらないようそっと洗ってください。
手術後1週間
〈腫れ〉
腫れが少しづつひいてきます。
〈あざ〉
あざも薄くなっていきます。時間がたてば消えるので、あとが残ることはありません。
〈生活〉
学校やお仕事を含め普段通りの生活ができますが、まだ激しい運動やサウナなどは控えたほうが良いでしょう。
〈メイクアップ〉
目元以外のメイクアップが可能です。あざの色が気になるようであれば、糸のあるところを避けてコンシーラーなどでカバーしてください。
手術後1か月
〈腫れ〉
腫れがほとんど目立たなくなる時期です。2〜4週目頃までに8〜9割程度の腫れが落ち着きます。腫れている間はふたえの幅が広くみえます。ふたえの幅などにわずかな左右差があっても、腫れが落ち着くと目立たなくなることがほとんどです。
〈あざ〉
あざが出た場合は1〜2週で消えます。
〈傷あと〉
傷あとの赤みや段差が気になる時期ですが、ふたえの部分に折り込まれるためそれほど目立ちません。体質によっては薄茶色の色素沈着がみられることがあります。
〈メイクアップ 〉
目元を含めたメイクアップができますが、まぶたは強くこすらないよう注意しましょう。
〈生活 〉
術後1カ月目までに多くの方に会う必要のあるイベント(結婚式、同窓会など)が入らないよう手術の予定を立てるようおすすめしています。
〈その他〉
睫毛近くのさわった感じがにぶくなることがありますが、数か月で戻ります。
手術後3〜6か月
〈腫れ〉
残っていたわずかな腫れが落ち着きます。
〈傷あと〉
傷あとの赤みや色素沈着が目立たなくなり、自然なふたえのラインになります。
〈その他〉
ふたえの形やたるみの左右差などが気になる場合はご相談ください。
術後の過ごし方についてはこちらもご参照ください。
※当院で手術をおこなった患者様のご厚意により画像を使用しています。
※術後の腫れやあざの出かたや経過には個人差があります。
治療にかかる費用(自由診療、税別)
局所麻酔術前検査(採血) 6,000円
上眼瞼形成術 500,000円
(上眼瞼形成術:ブレファロプラスティ、挙筋前転術を応用したまぶたのたるみとり治療)
合併症やリスク
薬剤のアレルギー:術中術後使用薬などによる各種アレルギー反応(稀にアナフィラキシー反応などの重篤なアレルギー反応)。
出血:通常手術当日から翌日にかけてにじむ程度の出血がみられます。皮下出血(あざ)が出る場合があります。
感染・異物反応:使う糸はナイロンやポリプロピレンの医療用縫合糸で、体の中に残しても通常害のないものですが、ごくまれに異物反応(赤くなる、 しこりになる、等)を起こすことがあります。
※費用はすべて税抜き価格です。
※「眼瞼下垂症」と診断され、ふたえの形や幅など見た目についてのご希望がない場合には保険適応となります。診察の際にご相談ください。
※厚生労働省のガイドラインに準拠して治療の詳しい内容、費用、合併症等を記載したうえで、術前・術後の写真を掲載しています。
お問い合わせ・ご予約
TEL 076-239-0039 (クリニック予約)
10:00 a.m. ~ 18:00 p.m.
執筆
山下 明子 医師
YAMASHITA, Akiko
顔のクリニック金沢 院長
経歴:
岐阜県出身
平成15年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業
同年 金沢医科大学形成外科入局
平成18年 産業医科大学形成外科留学
平成26年 金沢大学皮膚科形成外科診療班
平成29年 顔のクリニック金沢専任医師
形成外科 専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 専門医
金沢医科大学形成外科学 非常勤講師