目の下のくま、ふくらみ – 切らない治療
目の下の《くま》《ふくらみ》《たるみ》といった《バギーアイ》の治療にはいろいろな選択肢があります。症状やご希望にあわせて組み合わせることもできるため、治療のまえには十分な打ち合わせとオーダーメイドのプランニングが欠かせません。
今回は手軽に受けられる手術以外の方法について説明します。
切らない治療の効果は切る治療に比べるとひかえめで、持続も短いのが特徴です。1つの治療で効果が物足りない場合は他の治療を組み合わせるのも良い方法です。
①注入治療
からだの一成分である《ヒアルロン酸》でふくらみの下のカゲを目立たなくすることができます。ふくらみそのものはなくなりませんが《くま》をカモフラージュすることができます。
注入治療で不自然にならないためのポイントは、くまを完全に消してしまわず、影がわずかに残る程度にすることです。完全にくまを消そうとすると目の下が全体にむくんで見えたり笑ったときにふくらみが目立ってしまうことも。注入量を控えめにして自然な形に整えることをおすすめします。
ヒアルロン酸注入は目の下だけなら20分程度。痛みが不安な方には塗る麻酔《エムラクリーム》をつかえば麻酔がきくまでに30分程度かかりますが痛みは半分以下になります。ダウンタイムがほとんどなく、それほど腫れないため手軽に受けられる治療です。注入したヒアルロン酸は半年から長いものでも2年程度で吸収されます。
②お肌のハリ改善
皮膚をターゲットにした治療です。目の下にレーザーなどをあててハリをもたせることでふくらみやたるみを目立たなくします。注射や手術などと組み合わせも可能です。《リフトアップレーザー》《ウルセラハイフ》《フラクショナル炭酸ガスレーザー》などがあります。
フェノールやTCA(トリクロロ酢酸)など真皮まで作用する《強いピーリング》でも同じような効果が得られますが、日本人では術後の色素沈着などが問題となることが多くあまり普及しませんでした。
ところが最近、TCAを使用しながらも刺激や赤みをださずにハリや小じわを改善できヨーロッパ発のピーリング《PRX-T33》が開発され話題になっています。ピーリングの刺激や皮むけ、赤みなどが出にくいため初めての方にもお試しいただきやすい治療です。
関連コラム:目の下のくま、手術による治療
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執筆
山下 明子 医師
YAMASHITA, Akiko
顔のクリニック金沢 院長
経歴:
岐阜県出身
平成15年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業
同年 金沢医科大学形成外科入局
平成18年 産業医科大学形成外科留学
平成26年 金沢大学皮膚科形成外科診療班
平成29年 顔のクリニック金沢専任医師
形成外科 専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 専門医
金沢医科大学形成外科学 非常勤講師