【症例】下眼瞼形成術(経皮法、切開ハムラ)〈case.012〉
※当院の症例写真では個人情報保護のためのモザイク処理をのぞいて、形や大きさをかえるような画像修正は一切おこなっておりません。
◎ふくらみやくまの左右差、皮膚のたるみまで脂肪注入なしで改善
【60代男性】下眼瞼形成術(経皮法、切開ハムラ) 術前/術後6か月
切開ハムラ(経皮下眼瞼形成術)の適応
□ふくらみが大きい
□皮膚のたるみがある
下まぶたのゆるみ(眼球にくっつく圧がよわい)場合には外反のリスクが高くなります。皮膚を切らない裏ハムラに比べると皮膚を切開する方法のほうが外反リスクが高いため、手術前にはかならず下まぶたのゆるさをチェックしています。
◎外反リスクのチェック方法
✓ピンチテスト:下まぶたを引っぱったときに眼球からどれくらい浮き上がるかをみます。8㎜以上浮き上がるならかなり外反リスクが高くなります。通常は2−3㎜程度ですが、モニター症例では6㎜でした。
✓スナップバックテスト:下まぶたを引き下げてあかんべえの状態にして、手を離して戻るまでの時間をチェックします。すぐに戻る〝0秒〟がふつうですが、2−3秒遅れて元に戻るようなら外反リスクが高くなります。モニター症例では0.5秒でした。
本症例は下まぶたのゆるみが少しみられたため、外反リスクがあると判断して外反予防処置として「眼輪筋吊り上げ」と下眼瞼の靱帯を引き上げて固定する「Lateral Canthopexy」をおこないました。
固定が弱すぎると効果がなく、強すぎると目尻の形や位置が変わってしまいますが、
術後は目尻の位置、形の変化もなく、外反もみとめませんでした。
かくれていた涙袋もくっきりとでてきました(涙袋形成等はおこなっていません)。
顔のクリニック金沢では形成外科専門医・JSAPS美容外科専門医の経験と技術を最大限に活かして、
本物の美容外科手術をおこなっています。
切開ハムラ(経皮下眼瞼形成術)のメリット、デメリットについて
◎メリット
あまった皮膚、伸びてしまった皮膚を切除することができる。
とくにふくらみが大きい場合などは皮膚を切除することでシワがさらに目立つことがないように対処することができます。50〜60代以降は皮膚の弾力がとぼしくなってくるためふくらみの脂肪を取るだけの「脱脂」や裏側から脂肪を移動させる「裏ハムラ」だけでは凹凸やシワシワした感じが残ってたるみが残ってしまうことも。
切開ハムラでは深く刻まれたシワについては変化がありませんが、手術前よりもしわが増えることはありません。
◎デメリット
「外反リスク」がある場合に「あかんべえ」の状態になる「外反」がおきることがある。
下まぶたがゆるく「外反リスク」のある場合には皮膚を切開する切開ハムラによってあかんべえの状態のままになってしまうことがあります。ゆるさのチェックを事前におこない、必要があれば下まぶたの密着を補強する処置が必要です。固定が弱すぎると効果がなく、強すぎると目尻の形や位置が変わってしまうため、ちょうどよい補強力での固定が重要になってきます。
切開ハムラ(経皮下眼瞼形成術)のダウンタイムについて
皮膚を切開するためすこしダウンタイムが長くはなりますが、ふくらみによってのびてしまった皮膚を切除することで、ハリのある目もとをとりもどすことができます。
ダウンタイムを軽減するために
顔のクリニック金沢ではダウンタイム軽減のためにさまざまな取り組みを行っています。
①拡大鏡をもちいた手術
②出血を最小限に腫れをおさえる高周波メス
③腫れを予防する止血剤の使用
④術後のテーピング(2〜3日)
〈麻酔について〉
局所麻酔、全身麻酔どちらでも可能ですが、不安な方は全身麻酔で眠っている間に受けていただくことをおすすめします。
〈合併症やリスク〉
薬剤のアレルギー:術中術後使用薬などによる各種アレルギー反応(稀にアナフィラキシー反応などの重篤なアレルギー反応)。
出血:通常手術当日から翌日にかけてにじむ程度の出血がみられます。皮下出血(あざ)が出る場合があります。
感染・異物反応:手術部位に感染を生じる場合があります。術後は瞼を清潔に保ち手で触れないように注意して下さい。
眼瞼変形:眼瞼外反を生じることがあります。多くは一時的な変化ですがまれに軽度の変形が残存することがあります。
〈費用〉
※手術費用には手術で使用する薬剤、糸などの材料、術後の内服薬(鎮痛剤・抗生剤)、術後ケア用のガーゼ等、術後1週間・1か月・3ヵ月・6か月目の再診料や処置料が含まれます。
※厚生労働省のガイドラインに準拠して費用、合併症等を記載したうえで、術前・術後の写真を掲載しています。
お問い合わせ・ご予約
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執筆
山下 明子 医師
YAMASHITA, Akiko
顔のクリニック金沢 院長
経歴:
岐阜県出身
平成15年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業
同年 金沢医科大学形成外科入局
平成18年 産業医科大学形成外科留学
平成26年 金沢大学皮膚科形成外科診療班
平成29年 顔のクリニック金沢専任医師
形成外科 専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 専門医
金沢医科大学形成外科学 非常勤講師
※費用について(自由診療) 料金表を見る
※厚生労働省のガイドラインに準拠して
治療の内容、合併症やリスク、費用について記載したうえで
術前・術後の症例写真を掲載しています。
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